STORY
そこは女主人が切り盛りする、
夜にしか開かない写真館。
いつからあるかわからないほど
古くからあるそこは、
誰からともなく『光画楼』と呼ばれていた。
写真館といっても
主人は写真を撮るわけではなく
時代や国を超えた様々な写真が
店内に飾られている。
それはさながら、世界を小さな空間に
切り取ったようであった。
光画楼には噂があった。
「亡くなった大切な人の写真を持って来ると…
その人に会うことができる」
ある夜、依頼人である一人の男が
光画楼の扉を開ける。