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そして、ある春の日、彼女身にはさらなる悲劇が襲いかかる。 アルコールによって混濁した意識の中で桐野が見たものは、自分が殺したかもしれないルームメイト北村スミレの死体であった。 |
『slow』作家インタビュー/この作品のあらすじとみどころ》 聞き手:西藤(制作) -今日はよろしくお願いします。 M「お願いします。」 -えっと、まずですね。今回はミステリーだそうですね。 M「ええ。ミステリーです。」 -ちょっと、いつもの少年社中からは想像できませんが何故でしょう? M「・・・そうですね。ちょっと、いつもとは感じが違うと思います。初めて、女優が主役ですし(笑)。えと、なんでミステリーをやろうかと思ったかと言うとですね。ミステリーっていうエンターテイメントのジャンルが演劇界の中では、あまり開拓されてないっていうのがあります。」 -そういえば聞いたことないです。 M「ええ。僕の記憶に残ってるのは三谷さんの『出口なし』くらいかな。」 -僕も見ました。面白かったですね。 M「それと、僕は、ミステリーって結構演劇に向いてるって思うんですよ。ほら、ミステリーってまず『犯人を探してください』とか、『どうやって殺したか当ててください』っていう読み手や観客に対する明確な要求があるわけですよ。それって、とっても演劇的だなって思うんです。例えば、目の前にいる観客を笑わせたりおどかせたり、いろいろ毎回手法を凝らすわけなんですけども、それって結局観客に対して、『笑ってくれ』とか、『おどろいてくれ』っていう要求をいかにうまくだせるかってことなんですよね。しかも、映像とかと違って、その反応は直接帰ってくるし」 -なるほど。その点が演劇的であると M「ええ。」 -今回のあらすじを教えてください。 M「舞台は、孤島にあるのアルコール依存症の治療院です。」 -アル中患者の話なんですか? M「そうです。それで、そこに刑事がやってくるんです。1年前に起きた事件を追って。そして、彼が事件を追うごとに謎が深まっていく。まあ、そんな感じです。」 -あれ、チラシの彼女が主役じゃないんですか? M「ええ。主役です。」 -その事件とどうからんでくるんです? M「それは、言えません(笑)だって、ミステリーなんだもん。」 -それは、彼女が犯人ということですか? M「どうでしょう?」 -ヒント教えてくださいよ。 M「ヒントですか?・・・ミステリーの基本なんですけど、犯人である可能性の一番低い人間ほど怪しいもんです。」 -怪しくない人間が犯人なんですか? M「まあ。そうとも言えません。それは、作者のトリック、ひっかけかもしれません。」 -なるほど。とにかく、見て考えてくださいということですね。 M「はい。そういことです。」 -じゃあ、最後に一言お願いします。 M「えー。まあ、僕は昔から火曜サスペンス劇場が好きだったんで、ようやくミステリーに挑戦できることをとてもうれしく思ってます。とにかく、エンターテイメントプリズンの名に恥じない、エンターテイメントがテンコ盛りの芝居です。お誘い合わせの上ご来場ください。」 |
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Shonen-Shachu "slow" 2000.4.8-4.17 presented by Shonen-Shachu mailto: shachu@gag.net |