story
20周年記念ファイナルにして
21年目への第一歩となる本作は
史上最大規模の劇団公演。
刮目せよ、
夢・狂喜・歓喜・熱狂が詰まった
少年社中の真骨頂がここに!
これは遠い未来の物語。
世界は一つとなり、
争いの無い平和な世の中となっていた。
世界を統治する『トゥーランドット姫』の元、
人々が「感情」すら失う厳格な管理社会。
平和を脅かす危険な思考を持つ者は
姫の命令のもと、その場で処刑される…。
だが、姫はその世界に疑問を感じ始めていた。
そして遙か昔に失われた感情
「愛」を夢見るようになる。
そんな中、姫は一人の少年と
運命の出会いを果たす。
その少年の名は『カラフ』。
彼は管理社会を打ち壊そうとする
レジスタンスの一員であった。
彼らの反逆の手段は、
遙か遠い昔に禁じられた「演劇」。
カラフたちは、この世界に演劇を蘇らせることで
世界を変えようとしていた。
カラフは「演劇」した罪で捉えられるが、
そこでトゥーランドット姫と出会い、
二人は運命の恋に落ちる。
二人は仲間と共に世界を変えるために、
偶然にも「トゥーランドット姫」と「カラフ」という
名前の主人公が出てくる物語
『トゥーランドット』を演劇として上演しようとする。
トゥーランドットについて
トゥーランドットの物語は、オペラだけでも少なくとも12人の作曲家の作品が
存在することが確認されていますが、現在世界で上演されるものは、
ほとんどがジャコモ・プッチーニの「トゥーランドット」になります。
スケールの大きいグランド・オペラとして、
合唱を中心に迫力のある作品となっています。
トゥーランドット姫は絶世の美女。
そのトゥーランドットと結婚するには
ある条件が必要でした。
「彼女が出す3つの謎を解くこと」
もしその謎解きに挑戦して、
それが解けなければ処刑という
厳しい掟を設けていました。
あるとき、姫の美しさに一目惚れした
ダッタン国王の息子カラフ王子が
3つの謎に挑み、
これを見事解くことに成功しました。
しかし、
心を固く閉ざしていたトゥーランドットは、
カラフの求婚をガンとして
受け入れなかったのです。
そこでカラフは
「それでは私も一つの謎を出そう。
明日の夜明けまでに私の名を知れば、
私は潔く死のう」
と、逆に姫に謎かけをしたのでした。
トゥーランドットは必死になって
民衆に名前を調べさせます。
「今夜は誰も寝てはならぬ!
何としても、あの求婚者の名を
解き明かすのだ!」
作品中のアリア「誰も寝てはならぬ」は、06年のトリノ五輪でフィギュアスケートの荒川静香選手が使用し、金メダルを獲得したことでも有名です。カラフが勝利への思いとトゥーランドットへの愛を熱烈に歌い上げるアリアとして、作品中最も人気のある曲となっています。物語の最後、ついにトゥーランドットは冷たく閉ざされた心を開き、カラフと結ばれます。
冷たく閉ざされていた心を開かせた「情熱」。
今回の【トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~】ではどのような情熱が描かれるのでしょうか。
ご期待下さい。